問題解決

匠の赤外線

BPF(バンドパスフィルター)

赤外透過樹脂(東亞合成:アロニックスシート)への多層膜コーティング

  • 軽量化の為、基板に樹脂を使用することは可能ですか?
  • 近赤外域の特定波長だけを透過させたいが調整できますか?
  • 可視光と、長波長をカットしたいのですが、対応可能ですか?
  • ノイズになる光を抑えて、センサの感度を上げたい。相談できますか?
  • チップサイズへの加工は可能でしょうか?
解決!「赤外透過樹脂(東亞合成:アロニックスシート)への多層膜コーティング」のチャート
※設計例であり、保障値ではありません。

匠のポイント

  • 赤外線透過樹脂とは

    赤外線は、可視光よりも波長が長い電磁波で、我々の目には見えません。
    しかし、赤外線は一部の樹脂材料を透過し、吸収されないか反射されないことがあります。
    この特性は、樹脂の化学組成と構造に依存します。

    赤外線とは?

    特定の樹脂材料は、赤外線透過性が高い特性を持ち、赤外線リモコン、
    赤外線熱画像、セキュリティシステムなどの赤外線アプリケーションに非常に有用です。

    樹脂材料の赤外透明性は、その分子構造や成分に基づいて調整でき、
    特定のアプリケーションに合わせて選択することが重要です。

  • バンドパスフィルター機能について

    バンドパスフィルターは光学および赤外線アプリケーションにおいて重要であり、
    信号の精度向上、画像品質向上、環境への影響軽減、エネルギー節約、安全性向上などの
    多くの利点をもたらします。ゆえに特定の波長のみを透過させる機能を備えた材料や
    コーティングが使用されます。

    ご要望の波長領域に合わせた設計・成膜(コーティング)が可能です。
    基板の特性並びに、お客様の要望に合わせた設計を行いますので、
    お問い合わせ時に、ご希望の基板種や波長帯をお伝え下さい。

    ※注意事項 
    多層膜コーティングについては、耐久性試験(密着性、耐久性試験後の光学特性等)が必須です。
    お客様のご使用条件により耐久性の試験結果は異なって参りますので、ご利用時には
    必ず耐久性試験を実施願います。

     

  • 部品対応も可能

    基板調達から成膜まで可能です。
    任意の形状にカットし、部品化して出荷することも可能です。
    但し、詳細図面などを頂く必要があります。

  • 測定器

    出荷時には必ず測定チャートを添付致しますので、ご安心ください。

  • クリーンルーム対応

    作業環境は成膜から検査までそれぞれ必要なクリーン度を維持したクリーンルーム内作業となっており、
    微少膜欠陥(膜中異物等)に対しても万全の体制をとっております。

用途例

画像、センシング用途

  1. 熱画像技術:
    熱画像カメラは物体や環境の温度を非接触で計測し、赤外線を検出し温度分布の可視化を行います。
    建築、電力、医療、軍事などの分野で広く使用されており、樹脂材料はカメラのレンズや窓として
    赤外線を透過させる役割を果たします。

  2. 赤外線センシング:
    赤外線透過性の樹脂は、赤外線センサーや検出器の外部ケーシングや窓として使用されます。
    モーション検知、温度計測、ガス検出、距離測定などのアプリケーションで使用され、
    赤外線の透過性がセンシングの精度に寄与します。

  3. 赤外線リモコン:
    テレビ、エアコン、オーディオ機器などのリモコンは、赤外線LEDから送信される信号を
    樹脂の窓を通じて検出装置に送り、機器を制御します。

  4. セキュリティシステム:
    赤外線センサーやカメラを通じて、監視エリア内の動きや異常を検出し、
    警報を発するために赤外線を利用します。

  5. 医療機器:
    赤外線スペクトルを使用して血液酸素濃度を測定するパルスオキシメーターや、
    体温計などが赤外線センサーを使用しています。

自動車機器用途

  1. ヘッドアップディスプレイ(HUD):
    運転手に情報をダッシュボード上のウィンドシールドに投影する技術です。
    ウィンドシールドには反射防止コーティングが施され、日中でも夜間でも
    情報が鮮明に表示され、運転手の視界を確保します。

  2. ドライバーアシストシステム:
    自動車には、車線維持支援、衝突回避警告、駐車支援などの
    ドライバーアシストシステムが組み込まれています。

    これらのシステムにはカメラやセンサーが使用され、光学部品には反射防止コーティングが
    施されており、適切な情報を収集できるようになっています。

  3. バックカメラ:
    駐車時やバック操作時に後方の視界を提供します。バックカメラのレンズには
    反射を防ぐためのコーティングが施され、映像の明瞭さを維持します。

  4. 自動運転車両:
    多くのセンサーとカメラを使用して周囲の状況を監視し、運転を制御します。
    反射防止技術は、センサーおよびカメラの性能を最適化や信頼性を向上させます。

  5. リアビューミラー:
    一部の自動車では、従来のリアビューミラーがデジタルカメラに置き換えられています。
    デジタル画像を提供し、反射防止コーティングによって明瞭な視界を提供します。

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