問題解決

匠のミラー

誘電体ミラー

ダイクロイックミラー

  • 複数の波長に対して均一な反射率を維持する必要がありますが対応可能ですか?
  • 特定の波長での反射率が低下することがありますが、対処可能ですか?
  • 色の再現性は可能でしょうか?
  • 温度変化や環境条件の変化による光学性能の安定性は問題ありませんか?
解決!「ダイクロイックミラー」のチャート
※設計例であり、保障値ではありません。

匠のポイント

  • ダイクロイックミラーとは?

    ダイクロイックミラーは、特定の波長の光を反射し、他の波長の光を透過する持つ鏡です。
    語源は”dichroic”(二色性の)と”mirror”(ミラー)から来ており、その性質を示しています。
    複数の層からなり、層ごとに異なる光学的性質を持っています。この特性により、
    異なる波長の光を効果的に分離、合成、または遮断することができます。

  • ダイクロイックミラーの特徴
    ①光の分光

     ダイクロイックミラーは、入射光の中から特定の波長の光を選択して反射または透過するため、
     光の分光に利用されます。例えば、特定の波長の光を取り出して検出する光学装置などで利用されます。

    光のフィルタリング 

     特定の波長の光を選択的に取り除くためのフィルターとして使用されます。
     これにより、希望しない光を除去して、望ましい波長の光だけを通すことができます。

 ③光の調整

  ダイクロイックミラーを使用することで、光の強度や色温度を調整することができます。
  特定の波長の光を反射するミラーを用いることで、照明の色や明るさを制御することが可能です。

 ④光の分配

  入射光を異なる波長の光に分割するための分光装置や、
  異なる波長の光を異なる方向に分配するための光学系で使用されます。

  

 

  • 照明用のミラーとしての使用例
    ①色温度調整

    特定の波長の光を反射するため、色温度を調整するのに役立ちます。
    例えば、温かみのある光を出すためには、暖色系の波長を反射するミラーを使用し、
    逆にクールな光を出すためには、寒色系の波長を反射するミラーを使用します。

    ②色彩再現性の向上 

    特定の波長の光を選択的に反射するため、色彩再現性を向上させるのに役立ちます。
    特定の色を強調したり、色のコントラストを調整したりすることが可能です。

 ③特殊効果の実現

   特定の波長の光を選択的に反射することができるため、特殊な照明効果を実現するのに使われます。
   例えば、舞台照明やショーケースの照明などで、特定の色調や効果を演出するために利用されます。

 ④光の分配

   入射光を異なる波長の光に分割するための分光装置や、
   異なる波長の光を異なる方向に分配するための光学系で使用されます。

 

  • ご要望の波長帯での設計・カスタマイズが可能

    安達新産業では、ご要望の波長領域に合わせた設計・成膜(コーティング)が可能です。
    冒頭の特性チャートはシアン、マゼンダ、イエローの設計例ですが、それ以外の透過率も対応可能です。
    (※例えばRGB(赤・緑・青)など)お気軽にお問い合わせください。

    また、基板の特性並びに、お客様の要望に合わせた設計を行いますので、
    お問い合わせ時に、ご希望の基板種や波長帯をお伝え下さい。

  • 部品対応も可能

    基板調達から成膜まで可能です。任意の形状にカットし、
    部品化して出荷することも可能です。但し、詳細図面などを頂く必要があります。

  • 測定器: 

    出荷時には必ず測定チャートを添付致しますので、ご安心ください。

  • クリーンルーム対応

    作業環境は成膜から検査までそれぞれ必要なクリーン度を維持したクリーンルーム内作業となっており、
    微少膜欠陥(膜中異物等)に対しても万全の体制をとっております。

  • 安全・安心

    人体に有害な物質は使用しておりません。

用途例

光学機器、バイオ機器

1. カメラ 
異なる波長帯域を透過するフィルターが、RGB(赤、緑、青)フィルターとして
配置され、カラー画像を生成するのに役立ちます。

2. 分光器
入射光を異なる波長帯域に分割するために、ダイクロイックフィルターが使用されます。
このフィルター機能により、光のスペクトルを解析することが可能です。

3. 蛍光イメージング
バイオイメージングや医学の分野では、異なる波長の蛍光色素を同時に使用するために
ダイクロイックフィルターが使われます。これにより、複数の蛍光信号を同時に検出し、
細胞や生体組織の特定の領域を観察できます。

4. 反射鏡、ビームスプリッター
特定の波長を反射し、他の波長を透過する特性を利用して、反射鏡やビームスプリッター
として使用されます。光学系内での光の分岐や操作に役立ちます。

その他用途

1. ヘッドアップディスプレイ(HUD)
自動車のヘッドアップディスプレイ(HUD)や、飛行機のパイロットのヘルメットビジョンにおいて、
ダイクロイックフィルターが使用されています。これは、情報を表示する際に特定の波長の光を透過し
周囲の景色を反射させることで、情報の重なりを最小限に抑える役割を果たします。

2. エンターテイメント
舞台照明やイベントライティングにおいて、特定の波長の光を強調するために使用されることがあります。
異なる色相を生成し、視覚的な効果を高めることができます。

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