ダイクロイックフィルター
- 特定の波長の光を透過させ、他の波長を反射することができますか?
- RGB(赤・緑・青)の色を制御するためのフィルターを成膜できますか?
- 蛍光イメージングのための効果的なフィルターとは?
- 特定の波長帯域への集中や不要な波長の除去等のカスタマイズは可能?
解決!「ダイクロイックフィルター」のチャート
匠のポイント
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ダイクロイックフィルターとは?
ダイクロイックフィルター(Dichroic Filter)は、特定の波長の光を透過させ、
他の波長の光を反射する光学フィルターです。特定波長の可視光を透過し、
その補色を反射することによって、色分解および色合成を行います。吸収・散乱などの光損失が無いため、高効率の色分解・合成が可能で、カメラや分光器、
レーザーアプリケーション、光学顕微鏡などの多くの光学機器で使用されています。 -
ダイクロイックフィルターの特徴
①波長選択性
特定の波長帯域の光を透過し、他の波長を反射する特性があります。
※大阪真空工業HPより引用②多波長操作
複数の波長帯域を同時に操作でき、異なる波長の光を同時に制御できます。
③光学機器での利用
カメラ、分光器、顕微鏡など、光学機器で広く使用されます。
④蛍光イメージング
生物学や医学の分野で蛍光イメージングに利用され、異なる波長の蛍光物質を同時に検出できます。
⑤効率向上
エネルギーの効率向上や特定の波長の光を制御することにより、光学デバイスの性能を向上させます。
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ご要望の波長帯での設計・カスタマイズが可能
安達新産業では、ご要望の波長領域に合わせた設計・成膜(コーティング)が可能です。
冒頭の特性チャートはRGB(赤・緑・青)の設計例ですが、それ以外の透過率も対応可能です。
(※例えばシアン、マゼンダ、イエローなど)お気軽にお問い合わせください。また、基板の特性並びに、お客様の要望に合わせた設計を行いますので、
お問い合わせ時に、ご希望の基板種や波長帯をお伝え下さい。 -
部品対応も可能
基板調達から成膜まで可能です。任意の形状にカットし、
部品化して出荷することも可能です。但し、詳細図面などを頂く必要があります。 -
測定器:
出荷時には必ず測定チャートを添付致しますので、ご安心ください。
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クリーンルーム対応
作業環境は成膜から検査までそれぞれ必要なクリーン度を維持したクリーンルーム内作業となっており、
微少膜欠陥(膜中異物等)に対しても万全の体制をとっております。 -
安全・安心
人体に有害な物質は使用しておりません。
用途例
- 光学機器、バイオ機器
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1. カメラ
異なる波長帯域を透過するフィルターが、RGB(赤、緑、青)フィルターとして
配置され、カラー画像を生成するのに役立ちます。2. 分光器
入射光を異なる波長帯域に分割するために、ダイクロイックフィルターが使用されます。
このフィルター機能により、光のスペクトルを解析することが可能です。3. 蛍光イメージング
バイオイメージングや医学の分野では、異なる波長の蛍光色素を同時に使用するために
ダイクロイックフィルターが使われます。これにより、複数の蛍光信号を同時に検出し、
細胞や生体組織の特定の領域を観察できます。4. 反射鏡、ビームスプリッター
特定の波長を反射し、他の波長を透過する特性を利用して、反射鏡やビームスプリッター
として使用されます。光学系内での光の分岐や操作に役立ちます。 - その他用途
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1. ヘッドアップディスプレイ(HUD)
自動車のヘッドアップディスプレイ(HUD)や、飛行機のパイロットのヘルメットビジョンにおいて、
ダイクロイックフィルターが使用されています。これは、情報を表示する際に特定の波長の光を透過し
周囲の景色を反射させることで、情報の重なりを最小限に抑える役割を果たします。2. エンターテイメント
舞台照明やイベントライティングにおいて、特定の波長の光を強調するために使用されることがあります。
異なる色相を生成し、視覚的な効果を高めることができます。